ピルって避妊したいときに飲む薬じゃないの?
薬で生理をコントロールするなんて体に悪そう…
ピルなんて怪しいもの飲まなくても、みんな耐えてきたんだから…
ピルや生理に関して、こんな風に考えてしまっていませんか?
「ピルを飲んでいれば避妊できる」
そう思っているあなたは、特に要注意です。
避妊できないピルもあるし、ピルの効果は避妊だけではありません。
ピルはまだまだ世間に正しく理解されていない部分も多く、偏見も存在します。生理痛の対処法として、ピルが選択肢に挙がらない人も多いはずです。
本記事は、女性本人はもちろん、周りの男性やご家族にもおすすめの内容です。
私自身、両親に話してもなかなか理解してもらえず、友人にも公言しづらい空気が拭えません。万人がピルを正しく理解して、生理とうまく付き合って日常をより楽しめる人が増えれば何よりです。
記事の内容はざっくり下記の通り。
実際にピルを服用している私の体験談も交えつつ、ご紹介していきます(25歳から2年以上服用中)。
結論、生理痛の対処法として、ピルは効果的で心からおすすめできます。
ただ、副作用や体との相性、血栓症のリスクなどもあるので、必ず医師と相談する必要があります。ピルは正しく理解して活用すれば、生理痛で悩まされてきた生活がぐっと楽になります。
ピルとは何か?(種類と効果)
そもそもピルとはなんなのか、簡単にいうと
「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2つの女性ホルモンが主成分の薬です。
これら女性ホルモンの作用で、生理日をコントロールしたり、症状を軽くしたりできます。ピルの効果は様々で、種類によって効果も異なります。
ここで一つ、正しく理解してほしいのが「避妊効果のないピルもある」ということです。
ピルの服用をパートナーに打ち明けると、じゃあ避妊しなくていいんだね!となることがあります。実際にそんな場面を経験したことがあります。
それくらい、「ピル=避妊」という認識が根強いということですが、実際は避妊できないピルもある。病院で処方される際に避妊効果の有無は説明されるので、自分の目的にあったピルを服用しましょう。
ピルの種類は大きく2つ。
- 低用量ピル:月経痛・月経前症状(PMS)の軽減や避妊に。
- アフターピル:性交後の緊急避妊に。
月経とはいわゆる生理のことです。
月経前症状(PMS)とは、生理前の不安定なメンタル、肌荒れ、胸の張りなど様々な症状を指します。
それぞれの種類について説明していきますが、ピルにも色々あるんだなと思ってもらえればOKです。
どこで手に入るのかを早く知りたい方は、ピルを買う方法(危険な輸入通販に注意)へ。
低用量ピル
一般的にピルといえば「低用量ピル」のことを指します。
ホルモンの含有量によって、超低用量ピルや中用量ピルもあります。含有量が多いと副作用が強くなる傾向があるため、体との相性や効果の程度によって使い分けます。
低用量ピルにもたくさんの種類があり、大きく下記4つに分類されます。
- 第一世代(ノルエチステロン)
- 第二世代(レボノルゲストレル)
- 第三世代(デソゲストレル)
- 第四世代(ドロスピレノン)
()内のカタカナは使用されている黄体ホルモンで、種類によって特徴や効果に違いがあります。
第一世代(ノルエチステロン)
第一世代の特徴は下記の通り。
- 出血量が減りやすい
- 月経困難症のコントロールに優れる
- 子宮内膜症の治療効果が高い
- ニキビや肌荒れの改善効果あり
該当するピルは下記の通り。
- シンフェーズ
- ルナベルLD、ULD
- フリウェルLD、ULD
月経困難症の治療目的で処方されることが多く、ルナベルとフリウェルは保険適応のピルです。
※医療機関によっては自由診療(保険適応なし)の場合もあるので要確認。
ちなみにフリウェルはルナベルのジェネリック医薬品なので、費用の負担が安く抑えられます。シンフェーズは避妊効果がありますが、ルナベルとフリウェルは避妊効果がないので注意です。
また、ULDとはLDよりもホルモンの含有量が少ない「超低用量ピル」にあたります。
私は実際に子宮内膜症の対処法として、フリウェルULDを服用しています。
子宮内膜症の症状と思われる排便痛がひどかったのですが、ピルを飲んで排便痛は無くなりました。超低用量なので副作用もほぼ感じることなく、しっかり効果が現れたのでラッキーです。
体質や症状の度合いによっては、超低用量だと効果が出ない場合もあるそうです。
保険適応で1シート(1ヶ月分)1,000円くらいで、病院で2〜3シートまとめて処方してもらえます。※病院によって一度に処方してもらえるシート数は異なるようなので注意。
第二世代(レボノルゲストレル)
第二世代の特徴は下記の通り。
- 不正出血が起こりにくい
- 安定した周期を作りやすい
該当するピルは下記の通り。
- トリキュラー
- アンジュ
- ラベルフィーユ
避妊目的で処方されることが多いようです。
これらは3相性ピルと呼ばれ、ホルモン配合量のちがう3種類の錠剤から成ります。第一世代のフリウェルなどは1相性ピルで、すべて同じホルモン配合量の錠剤になっています。
3相性ピルの方が、自然なホルモン変動に近いというメリットがあります。
第三世代(デソゲストレル)
第三世代の特徴は下記の通り。
- 男性ホルモンの作用を抑えやすい
- 大人にきびの治療、多毛症の改善に期待できる
- 抑うつ症状や性欲低下が生じる場合もある
該当するピルは下記の通り。
- マーベロン
- ファボワール
避妊目的で処方されることが多いようです。にきび治療や多毛症の改善に期待が持てることが大きな特徴です。
第四世代(ドロスピレノン)
第四世代の特徴は下記の通り。
- 超低用量化されているので副作用が起こりにくい
- 軽度の利尿作用でむくみが少ない
- 月経困難症や子宮内膜症の治療効果が期待できる
該当するピルは下記の通り。
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
月経困難症や子宮内膜症の治療薬として、処方されることが多く、避妊効果はありません。
いずれも保険適応になるピルです。ヤーズフレックスは国内初の連続服用が可能(最長120日)となったピルです。
他のピルは1ヶ月に一度の休薬期間に月経のような出血がありますが、ヤーズフレックスは違います。約4カ月は連続投与ができるので、4カ月のうち好きなタイミングで月経を起こせます。
アフターピル
性交後の緊急避妊薬として使われるのがアフターピルです。私も一度だけ飲むことになったことがあります。
アフターピルの存在を知っているだけで、もしもの時の対処スピードは大きく変わると思います。正しく理解して、いざという時に正しい判断ができるようにしておきましょう。
アフターピルの特徴や注意点は下記の通り。
- 性交後72時間(3日)以内に服用することで避妊
- 頭痛や吐き気、眠気などの副作用
- 服用後2〜3時間以内に吐いてしまった場合は医師に連絡して再度処方
ピルの種類によっては、120時間まで避妊効果があるものもあります。
まず実体験を元に声を大にして伝えたいのが、
副作用がかなり辛い!!!!
ということです。
私の場合は吐き気とだるさがひどく、半日トイレでぐったりしていた記憶があります。
もちろん薬の種類や体質によっても個人差はあるので、一概には言えませんが…少なくとも副作用が辛い場合がある、ということを忘れないでください。
そして値段が高い!
かなり高いです。たった1錠で1万円以上かかります。当時大学生だった私にはそこも辛かった…
とにかく総じてお伝えしたいのは、気軽に飲めるものではないということです。男女問わず心しておいていただきたい部分ですね。
「アフターピル飲めばいいんだから、たまには避妊なしでいいじゃん」
なんて愚かな思考はどうかおやめください。
とはいえ、人生何があるかわかりません。止むを得ず性交後に避妊が必要になった場合は、恐れず早めに医師に相談しましょう。
アフターピルの場合は72時間というリミットもあるので、あまり時間的猶予はありません。不安な気持ちも含めて一刻も早く医師に相談することをおすすめします。
ピルを買う方法(危険な輸入通販に注意)
日本でピルは市販で手に入りません。必ず医師に処方してもらう必要があります。
医師に処方してもらってピルを手に入れる方法は下記2つ。
- 病院を受診して処方してもらう
- オンラインで診察&処方してもらう
ここで注意したいのが、医師の診察のない通販です。
個人輸入による通販はいろんな危険があるのでおすすめできません。
・品質基準が日本と異なるため、不純物の混入や偽物が届く可能性があること
・通販で手に入れたピルによる不調は受診を断られることがあること
・血栓症リスクの高さを判断できないこと
などの理由から、ピルは必ず医師に処方してもらうことを強く勧めます。
病院を受診して処方してもらう
一番安心なピルの入手法はやはり病院受診です。
産婦人科などピルを取り扱っている病院を受診して、ピルを服用したい理由等を相談しましょう。
私は用量ピルを飲み始めた時、数ヶ月後に採血して血栓症の兆候を検査してもらいました。
翌月に結果を聞いて、特に問題なく飲み続けています。
ピルを飲むリスクのひとつである血栓症ですが、こういった検査があると安心ですね。
オンラインで診察&処方してもらう
病院を受診できるならそれに越したことはないですが、定期的に受診するのは正直億劫です。また、いろんな理由で病院を受診できない人もいると思います。
そんな時に便利なのがオンライン診察です。診察から処方までオンラインで完結できます。
通販じゃん…と思うかもしれませんが、医師の診察があるので個人輸入の通販とは全く異なります。
ネット上で問診入力→電話で医師の診察→薬が届く
といった流れで、きちんと医師の診察を受けた上でオンライン完結できます。
おすすめのオンライン処方は下記2つ。
- エニピル
- Pills U(ピルユー)
どちらのサービスも共通している点が多く、
- 正規ルートを通じて卸された安全なピル
- アフターピルの取り扱いあり、最短翌日到着
- クレジットカード払いとコンビニ後払いを選べる
- 配送時の品名に配慮あり
- 保険適応外の自由診療
といった特徴があります。
どちらも保険適応外の自由診療なので、フリウェルやルナベルも保険適応にはなりません。しかし、自由診療は受診記録が残らないので、ピルの使用を家族にバレたくない時には便利です。
エニピルとPills Uの違いは、主に値段・診察時間・年齢制限などです。
結論から言うと、未成年はAnyPill一択、深夜や早朝の診療はPills U一択です。
具体的にそれぞれの特徴を説明していきます。
エニピル
上記バナーから公式サイトに飛べます。
エニピルの特徴は下記の通り。
- 土日祝日も含め毎日診療、かつ10:00-24:00まで医師が常駐
- 月額¥2,563(税込)~
- アフターピルは最優先で割込み診療
- LINEを用いた無料相談窓口で、有識者に疑問や不安をぶつけられる
- 未成年でも利用可
詳しくはこちらの記事でも紹介しています↓
Pills U(ピルユー)
こちらも上記バナーから公式サイトに飛べます。
Pills Uの特徴は下記の通り。
- 24時間医師が診察
- 月額2,673円(税込)~
- 定期購入はクレジットカード払いのみ
- アフターピルは東京23区内なら最短1時間以内に配達(有料オプション)
- アフターフォローが充実(内服開始後2週間は無料で再診察)
- 処方は18歳以上のみ
まとめ:ピルを正しく理解してもっと楽に生きよう
ピルは副作用があったり、血栓症のリスクもあるため決して気軽に飲めるものではありません。
しかし正しく理解して自分に合うピルを飲めば、日々の生活が圧倒的に楽になります。
生理痛の対処の選択肢として、一度検討してみてはいかがでしょうか。
また、ピルに対する世間の認識が正され、多くの女性が安心してピルを活用できるようになることを心から願います。
さいごに:血栓症について
血栓症リスクはピルの服用により確かに上がりますが、出産前後はもっと高くなります。
詳しいデータなどを紹介している記事もありますので、血栓症が怖くてピルに抵抗がある方は一度参考にしていただければと思います↓